ライン間、スペイン語でエントレ・リネアスという。
ここでは日本語のライン間で統一します。
近年のサッカー用語で、ハーフスペースの次に押さえておきたい戦術用語であります。
このハーフスペースとライン間の攻略こそが現代サッカーのキーワードと言っても過言ではないのです。
では、ライン間とは何か?
まず、ハーフスペースはピッチを縦に5分割した時、サイドから2番目のスペースを示す概念。それに対し、ライン間は横に分割する概念。
ハーフスペースがピッチを基準にしているのに対し、ライン間はFW、MF、DFのラインを基準にしている。この3つのラインのことをプレッシャーラインという。
横に分割する考えでは昔からピッチを基準にして、3分割の方法がとられたいました。
ディフェンディングサード、ミドルサード、ファイナルサードと。
ライン間はFW、MF、DFのプレッシャーラインを基準に示す。
代表的でわかりやすいライン間の攻略方法として、偽9番(ファルソ・ヌエベ)を使う方法があります。
DFとMFのライン間に配置して、プレッシャーラインの混乱を誘う方法。
前半は純粋なCFを配置しておいて後半、プレッシャーラインが乱れてきたところに偽9番を配置すると効果は絶大。
EURO2020のファイナル、イングランド対イタリアのゲームでもマンチーニ監督が実践していました。
1点ビハインドの後半50分過ぎに、CFとして出場していたチロ・インモービレに代えて、ドメニコ・ベラルディを投入。
ベラルディを右に、右にいたフェデリコ・キエーザを左に、そして左にいたロレンツォ・インシーニェを偽9番に。
イングランドのCB、ストーンズとマグワイア、MFのライスとフィリップスはかなり混乱してました。
追いつくためのボール支配、ライン間を使うお手本のような交代でした。
この交代で追いつくのだからイタリアのカルチョ戦術は偉大だ。