ファイナンシャルフェアプレー(以下FFP)とはクラブの財政健全化を目的に導入されたUEFAによる規則。
UEFAに属する専門機関が各クラブの財政状況を把握し、監視する。
規則を守れないクラブは罰金やUEFAが主催する大会に出場することが禁止されるなどの重い処罰が設けられている。
2010年あたりから猶予ありで施行されたクラブ財政健全化を目的としたルール。
基本的には支出が収入を上まらないように取り締まることが大原則となる。
クラブが計上する赤字に一定額の枠を設ける、実際のクラブとしての収入に見合った分しか予算は使えないようにする。
2010年当時のUEFA会長ミシェル・プラティニは
「移籍金や給与など、度を越えた支出を抑制し、サッカークラブの負債を減らすことが目的だ。」
とルールについて説明をしている。
しかし、実際のところ、FFPの導入としてあげられる「クラブ財政の健全化」というのは建前に過ぎない。
近年のマンチェスター・シティやパリSGといった資金力を武器に台頭する新勢力の抑制を期待したというのが本当の所だろう。
金に物を言わせて、短期間の内にクラブに成功をもたらしてしまう。
プラティニに言わせれば、「ドーピング。ファイナンシャル・ドーピングだ。」ということだそうです。
ついこの間、マンチェスター・シティがFFPの規定に抵触したとして、2年間のチャンピオンズリーグ(以下CL)出場停止処分を下されたことが話題となった。
シティがスポーツ仲裁裁判所(以下CAS)に提訴し、CL出場停止という重い処分が撤回され、約1000万ユーロの罰金処分で済んでしまった。
他のクラブも怪しいところがあるが、見せしめるためにUEFAがシティを狙い撃ちにした、という見方もある。
実際、和解しているようで、お金で解決したことはUEFAの敗北にもうつる。
先日、イングランドの北部のチーム、ニューカッスルユナイテッドがサウジアラビアのファンドに買収された。
シティに対する処分撤回はニューカッスルの今後の動きにどのように転ぶのか?かなり見ものです。
なお、UEFAとの自主協定により新規参入したオーナーは最大4年間の赤字経営を認められている。ただし計画的な事業計画を示す必要がある。
経営の面からサッカーを見るのもおもしろいです。
UEFAのFFPについて詳しくはこちら(英語版)